こんにちは。


フランスアンティーク&ブロカント雑貨のメゾン・ヴィヴィエンヌ店主びびあん です。



今日はまず、私が憧れていたお品物「カルネ・ド・バル」をお店サイトにアップしようと作業していましたが「なんて優雅なの。紙とペンを差し替えて、自分でメモ帖に使おうかしら・・・」と邪念が働いてきてしまいました汗


(そして代わりに?ポストカード類 をUPしましたあせる



それほどまでに惹きつけられる「カルネ・ド・バル」というのはどんなお品かと言いますと・・・





カルネ=帳面、手帖   バル は舞踏会  の意味ですので


「舞踏会の手帖」というお品物になります。


舞踏会、と聞くと、社交界デビュー前のお嬢様方は胸を高鳴らせたものだそうですよ。そこで将来のお婿さん探しをするわけですから、自分と一家の将来が決まりますので・・・


舞踏会デビューするにはまず、それなりの家柄が必要ということが大前提です。


ドレスワンピースはプレタポルテというものが存在しなかったので、仕立て屋を呼び、採寸してもらい、デザインを話し合って決めるというオーダーメイド


宝石。

コルセット。

下着。

靴。

扇子。
ハンカチ。


色々と親御さんが揃えてあげなければなりません。(将来の、一家の安泰のためにも・・・)


そして、ダンスの訓練もしなければなりません。ダンス教師は引っ張りだこだったそうですよ。ダンスは大事な教養のひとつでしたから。


そしてそこに、大事な大事な名脇役として「カルネ・ド・バル」(舞踏会の手帖)が存在する理由があります。



「カルネ・ド・バル」(舞踏会の手帖)とは、ダンスのお相手の殿方の名前を書き留めた帳面でした。



私は文学少女でしたので若い頃には色々読んだものですが、その中でもバルザックなどの小説に出てくる上流階級の舞踏会の描写にはうっとりとしたものでした。


その頃から「カルネ・ド・バル」ってどんなものかしら?是非見てみたいものだわと思っていましたが、検索して簡単に画像が引っ張って来られる時代ではなかったので、長いこと見ることが叶いませんでした。


そんなとき、まさに「舞踏会の手帖」un carnet de bal という1937年のフランス映画を知り、食い入るように観たものです。






この映画は、夫に先立たれて未亡人となった主人公が遺品の整理をしていたら、20年前の自分の「カルネ・ド・バル」(舞踏会の手帖)が出てきて懐かしくなり、書き留めてあったダンス相手の男性たちを訪ねてまわる旅をする・・・というストーリーなのですが、ご興味がありましたら是非レンタルででも観てみてください。

私も久しぶりに観てみたいと思います。


話が逸れました。


さて現在ではカルネ・ド・バル と検索すると色々なカルネが出てきます。


私が買い付けてきたタイプの「カルネ・ド・バル」(舞踏会の手帖)は比較的よく他のお店様の商品ページにも出てきますが(ほぼSOLDOUTですが)、それというのも、カルネの中でも素材がそれほどゴージャスではなく、比較的お手頃なお品物なので、量産しやすかったからだと思います。(量産といっても、舞踏会に出席出来る子女はほんの一握りでしたが・・・)

素材は 真鍮の上にシルバーコーティング だと思われます。


どこの貴族のお嬢様のものだったのか、溜息が出るような高級品も11月の買付ではたくさん目にしてきましたが、お値段も溜息の出るような価格なのです。


高級品は、象牙に美しい花模様の彫刻された表紙に、薄く削られた象牙が何枚か留められた帳面。銀細工が施されているものもあったかと思います。(革を消しゴム代わりにして、再利用出来たようです)

でももっと豪華な、値段の付かないようなミュージアムピースもきっと存在することでしょう。


白蝶貝(マザー・オブ・パール)を表紙に使った「カルネ・ド・バル」(舞踏会の手帖)もありました。これも非常にエレガントな貴婦人向け小物です。


スターリング・シルバーを使った「カルネ・ド・バル」(舞踏会の手帖)もあります。こちらもそこそこいいお値段です。



どれも、片手にすっぽり収まるくらいの小さなサイズで、チェーンをつけるための輪がついていることが多いです。(当店の商品は、丸環は取れてしまっています)





そしてペンが付属しており、ペンを差し込むことで帳面を閉じた状態に保ちます。



この「カルネ・ド・バル」(舞踏会の手帖)は、表はアザミ 裏は菊の柄となっており、1800年代後半~1900年代初頭のアールヌーボー期特有のデザインです。





裏のの柄は共通で、表がスミレだったり、わすれな草だったり、スワンだったりと、同シリーズで別のデザインも存在していました。

また、表紙のアザミの柄は共通だけれど、ノートのように左右に開く形のものも存在します。


いずれにせよ「一期一会」の要素の非常に強いお品なので、次にいつ出会えるかまったく想像のつかない希少なお品物。


フランスの状態が落ち着いたら、早くまた探しに行きたいものです。



カルネ・ド・バルの商品ページはこちら プレゼント



*この商品は売り切れました



長いのに、しばし19世紀フランスまで一緒に旅してくださってありがとうございました。


素敵なハナキン合格(死語あせる)をお過ごしくださいニコニコ


ごきげんよう♪



フランスアンティーク&ブロカント雑貨メゾン・ヴィヴィエンヌ     びびあんでした。  

       




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